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暖房ボイラーに不凍液を使う理由

暖房ボイラーに不凍液を使う理由 水で運用するのはだめ?

このページでは暖房ボイラーに不凍液を使う理由、水ではだめな理由について記載しています。

不凍液とは?

不凍液とは、水に比べて遥かに凍りにくい性質を持った液体を指します。物によって違いがありますが、-10℃~-20℃まで凍らない物が多いです。

各給湯器メーカー、暖房機メーカーでも純正の不凍液を販売していますが、何を使用するかは現場判断となっており、ノーリツ製の給湯暖房機だからと言ってノーリツ製の不凍液が使用されているとは限りません。

そして原則として、不凍液は他社製品と混ぜることが好ましくないため、ユーザーが不凍液を補充する際は注意が必要です。

不凍液が持つ2つの特徴

  • 凍りにくい
  • 配管を腐食させない

暖房が停止しても凍結の心配がない

暖房ボイラーが稼働しているときであれば凍結の心配は不要ですが、暖房ボイラーが停止したときに凍ってしまうのでは意味がありません。各家庭の暖房配管は床下などに施工されており、外気温の影響を強く受けてしまいます。

給湯回路には水抜き栓(氷止め)が設けられていることも多く、水を抜くことは決して難しくないです。しかし暖房回路の場合、内部の水(不凍液)を抜くのも簡単にできるケースばかりではないため、最初から凍りにくい不凍液を使うのが望ましいとされています。

水に比べて不凍液の方が熱効率も良く、水を使うよりもコスパ良く暖房を運用可能です。

配管を腐食させにくい性質で構成されている

水は金属を錆びさせたり腐食させたりしますが、不凍液は水と比べて遥かに金属を腐食させにくいようになっています。

暖房ボイラー内の部品が腐食しただけならその部品を交換するだけでいいのですが、床下や壁の中に施工されている暖房配管が腐食してしまうと、それを直すのには多大な修繕費用が発生してしまいます。

そして各家庭によって暖房配管に何の部材が使われているかは変わってくるため、金属部材が使われていたときのために腐食しにくい不凍液を使用するのが最適です。

暖房ボイラーを水で運用するのはだめ?

だめなことはありませんが、凍結や腐食のリスクを背負うことになり、暖房ボイラー自体も経年劣化が早まってしまいます。単純な負担もそうですがトータル的な燃焼時間も増えてしまい、水よりも不凍液で運用した方がコスパは良いと言えるでしょう。

不凍液は定期的な入れ替えが必要で、運用にはお金がかかってしまうイメージこそありますが、水で運用するよりもずっと低リスクでコスパが良い選択です。

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