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中和器ってなに?|エコ給湯器に中和器が必要な理由

中和器ってなに? エコ給湯器に中和器が必要な理由

このページでは給湯器に搭載されている中和器の必要性・役割について記載しています。

エコ給湯器の仕組み

エコ給湯器の高効率の仕組みは、従来型給湯器で簡単に捨てていた排ガスを捨てずに再度給湯器に取り込み、その排ガスの熱も使って水をお湯に変えています。この仕組みを実現するにあたって、給湯器内ではドレンと呼ばれる酸性水が発生します。

これは機器外に排出しなければならないのですが、酸性ということもあってお家の排水管にドレン水をそのまま捨てたのでは排水管が腐食してしまう恐れがあります。そこで中和してから捨てなければならないために、エコ給湯器には中和器を搭載しているというわけです。

中和器が詰まると給湯器は動作しない

中和器は使用していると徐々に汚れていくことがあります。汚れによってドレンが正常に排水されなかった場合、ノーリツ・リンナイともにE290を出して給湯器が停止することがあります。

また、寒冷地に住んでいる場合はドレン配管の凍結にも注意が必要です。ドレン配管が凍結してしまうと、中和器が汚れて詰まってしまうのと似たような状況になり、これもE290を出して給湯器が停止してしまいます。

屋外設置のエコ給湯器のドレン配管にも、凍結予防処置を施すなどの対策をしましょう。

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中和器の概要

中和器には寿命がある

中和器自体は、プラスチックケースに大量の炭酸カルシウムが入っているだけの部品です。しかし使用時間に比例して徐々にその効果は失われていき、一定量のドレン水を中性にすると寿命を迎えてしまいます。

これによってエコ給湯器ユーザーは「どんなに運が良くても10年を無故障で乗り切る」ということがほぼ不可能になりました。

給湯器の耐用年数自体は7年~10年ですが、これまでは10年を超えて修理したことがないというケースも多々ありました。しかしエコ給湯器の場合は、平均して7年前後には中和器の交換が必要になります。

中和器が寿命を迎えるとどうなる?

中和器が寿命間近になるとリモコンにE920を表示して警告します。この時点では普通に給湯器が使用できる状況です。ここから一定時間が経過するとE930に変わって給湯器の全機能が停止します。

E920の時点でエラーの内容を調べなかったり、お湯が使えるからと無視した状態だとエラーが変わってから大変な思いをすることになるため、E920の段階で直ちにメーカーに連絡することをおすすめします。

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中和器の交換費用

中和器の交換費用は、部品代・出張料・作業料を含めて約15,000円程度です。

給湯器修理全体から見ると高額修理ではありませんが、給湯器の経年劣化の入り口で発生する修理のため、盲目的に修理するのではなく、今後も立て続けに修理が発生するリスクを考えるようにしましょう。

10年保証に加入している場合でも、中和器の交換には費用がかかります。