このページでは給湯器の家庭用と業務用の違いについて記載しています。
もくじ
給湯器の家庭用と業務用の違い
燃焼能力のバリエーションの差
- 家庭用:16号、20号、24号
- 業務用:16号、20号、24号、32号、50号
上記はガス給湯器の場合ですが、家庭用の燃焼能力のバリエーションよりも業務用の燃焼能力のバリエーションの方が多く、家庭用が単体で動かすことが多いのに対して業務用は複数台での運用を視野に入れています。
業務で使用する場合は給湯器が故障してしまうと仕事にならないというケースも多く、バックアップの意味で複数台で運用するケースが多いです。一般的な美容室でも2台~3台の業務用給湯器が設置されていることが珍しくありません。
給湯器本体の機器寿命・耐用年数
家庭用と業務用だと業務用給湯器の方が長持ちしそうなイメージがあるかと思います。しかし実際はそれぞれの使い方が大きく異なることからも、単純に比較することが難しい基準になっています。
- 家庭用:1日1時間の使用で10年
- 業務用:1日8時間の使用で3年(厳密な基準は以下に記載)
家庭用の給湯器は1日1時間の使用が基準になっているのに対し、業務用は1日に8時間の使用を想定して製造されています。ゆえに業務用給湯器の機器寿命を年数に換算すると約3年です。
一口に業務用と言っても、その使い方は「何度も繰り返し使用するタイプ/長時間連続使用するタイプ」など様々であるため、実際には以下のような基準で設計されています。
本製品は、設計標準使用期間※を3年と算定しており、適切な点検をすることなく、
この期間を超えて使用すると、経年劣化による発火・けが等の事故に至るおそれがあ
ります。
業務用と家庭用の給湯器の金額差
こちらはガス業務用給湯器の16号で、メーカー希望小売価格は171700円です。
こちらがガス家庭用給湯器の16号で、メーカー希望小売価格は175600円です。家庭用も業務用も同じ燃焼能力で比較すると、そこまで価格差がないことが分かります。
ただしホテルや病院などに設置されていることが多い50号のガス業務用給湯器となれば、本体価格はメーカー希望小売価格で50万円を超えます。
設置されている設備の規模にもよりますが、それなりの大きさがあるホテルだと50号の業務用給湯器が複数台設置されているのが当たり前で、家庭用給湯器とは比べ物にならないくらい費用がかかっていると言えるでしょう。
美容室や理容室では多様性あり
ホテルや病院で家庭用給湯器を利用しているケースはあまり見ませんが、個人経営の美容室や理容室(特にお家と併設されているタイプ)では家庭用給湯器からお湯を引っ張っているケースも少なくありません。
ただしこの場合は家庭用給湯器を業務用機器として使用しているということになり、本来家庭用給湯器にある保証すら無くなってしまうので注意が必要です。
望ましいのは自宅には家庭用、美容室または理容室には業務用と使い分けるのが理想ですが、それが難しい場合は本来の保証を捨てて、家庭用を業務用として使用しているユーザーもいます。
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