このページでは石油給湯器でE110やE120が表示されてオイルタンクに灯油がないことに気が付き、灯油を補充したにもかかわらず給湯器が動かない時の対処法について記載しています。
もくじ
灯油を完全に切らしてしまうと配管内に空気が入る
灯油を完全に切らしてしまうと送油配管内に空気が入ります。
通常であれば灯油で満たされている部分に空気が入り込んでしまうため、空気を抜かなければ給湯器に灯油が供給されず、燃料のない状態で動くのと変わらない状況が続いてしまいます。
これを改善するには、送油配管内に入り込んでしまった空気を抜く必要があります。空気を抜かずに給湯器を動作させるとE110が表示されたり、給湯器の故障の原因に繋がる可能性があるため注意してください。
給湯器の空気抜き(エア抜き)の方法
送油配管内に入った空気は、なるべく給湯器付近で空気抜きをするのが望ましいです。
給湯器付近にオイルコックがある場合はそこで空気抜きをするのがおすすめですが、もしオイルコックがなければ給湯器の外側のストレーナー部分でも問題ありません(給湯器の外側にストレーナーがある機種と無い機種があります)。
何度も「電源入れる→お湯を出す→E110が表示される→電源切る→電源入れる…」を繰り返すと、そのうち配管内の空気が抜けて正常動作するかと思いますが、電磁ポンプが空回りして故障の原因になります。
灯油を切らしてしまった後、灯油を補充したのにエラーが復帰しないという場合は必ず空気抜きをしてから使用するようにしてください。ユーザー自身での空気抜きが難しい場合はメーカーに連絡してください。
灯油切れを起こしてしまった場合の注意事項
電磁ポンプの故障
灯油配管内に灯油が入っていない状態で給湯器を動作させると、電磁ポンプが空回りしてバチバチと音を立てます。
非常に大きな音が発生するので、多くのユーザーは驚いてそのまま給湯器を動作させるということは無いとは思いますが、このままの状態で動作させ続けると電磁ポンプの故障につながります。
電磁ポンプの修理が必要になると、機種によっては部品代だけで20,000円を超えるケースもあるため、決して安い修理で済むことはありません。
オイルセンサーの作動
石油給湯器にはオイルセンサーと呼ばれる、油漏れを検知する安全装置が搭載されています。
給湯器の種類によっては、オイルストレーナーが給湯器内部に搭載されている機種もあり、そこでエア抜きをしてしまうと「ちょっとだけ漏れた灯油によってオイルセンサーが作動してしまう」という可能性があります。
オイルセンサー自体は安い部品ですが、出張料や作業料を入れると15,000程度の修理になってしまいますし、オイルセンサーが作動した状態では給湯器は一切動かなくなってしまうので注意してください。