このページでは壁掛け石油給湯器がすぐにお湯を使えない理由について記載しています。
もくじ
壁掛け石油給湯器がすぐにお湯を使えない理由
壁掛け石油給湯器には「余熱」が必要
壁掛け石油給湯器の多くが気化式バーナーを採用しており、給湯器の電源を入れると予熱動作に入ります。予熱動作は1分程度の時間がかかり、その後でアナウンス(あるいはメロディ)が流れた後でお湯が使えるようになります。
これは気化式バーナーの準備運動のようなもので、これを行うことで灯油をガス状にすることが可能になります。灯油のまま燃焼するよりもガス状にした方が燃焼音が小さくなるため、壁掛け石油給湯器ではこのような方式が採用されています。
気化式バーナーのメリットとデメリット
気化式バーナーの場合、従来の噴射式バーナーとは違ってノズル部分に煤が詰まって点火不良を起こすことが少なく、すぐにお湯が使えないデメリットと引き換えに燃焼音が小さいというメリットもあります。
ちなみに床置き型の直圧石油給湯器の場合は、リモコンの電源を入れてすぐにお湯を使用することは可能ですが、燃焼音は壁掛け型よりも非常に大きく、ノズルが詰まってしまうことも少なくありません。
壁掛け石油給湯器の電源
「給湯器のリモコンの電源は入れっぱなしでもいいのか」という話になると、多くの場合で「電源を切っていても凍結予防は働く」「一定時間操作がなければ省エネモードに切り替わって表示は消える」等の理由から、電源は切っても入れっぱなしでも問題ありません。
しかし壁掛け石油給湯器の場合は、気化器の待機電力が他の給湯器と比べて大きいため、節電などの観点からもお湯を使用しない時は電源を切った方が望ましいでしょう。
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気化器が故障した場合、年数によっては買い替えの検討がおすすめ
石油給湯器の中で気化器の故障は、高額修理になりやすい修理内容の一つです。
場合によってはバーナーだけでなく、熱交換器の詰まりなどを誘発している場合があり、この場合は修理金額が軽く50,000円を超えてしまうケースも珍しくありません。
給湯器の機器寿命・耐用年数は7年~10年のため、もし使用開始から7年以上が経過している石油給湯器で気化器が故障した場合は、修理ではなく買い替えた方がいいケースが多いです。