このページではプロに給湯器を点検してもらえば長持ちするかどうかについて記載しています。
もくじ
1回の点検が機器寿命に影響を与えることは無い
点検の意味合いは「危険じゃないか、経年劣化の前兆がないか」ということを調べるのがメインであり、故障の早期発見には大きく関わってくるものの未来の故障を見抜くことはできません。
特に古い給湯器を点検する場合、極端に言えば「今日は問題ないですが明日はどうか分かりません」という診断になることが多いです。そのため「プロに給湯器を点検してもらえば長持ちする?」という質問に対しては「NO」と答えるしかないでしょう。
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耐用年数に差し掛かっている給湯器は点検が義務?
2009年4月以降に製造された給湯器を皮切りに、今や給湯器は10年を超えて使用する際は定期的な点検が必要なモノという立ち位置になりました。
新しい給湯器を設置した場合は設置された住所やユーザーの個人情報と設置された機種を紐づけてメーカーが管理し、9年目になったら点検の通知が送られるような仕組みづくりも完成しています。
その点検を法定点検(またはあんしん点検)と呼びますが、10000円程度の点検費用がかかります。今はまだ経済産業省も「受けてもらえるのが望ましい」としていて義務化には至っていませんが、この法定点検についても各メーカーは「点検後の安心を担保するものではない」としているため、点検そのものに過度な期待をするのは間違いと言えるでしょう。
それでも点検を受ける理由
ユーザーからすれば「給湯器を点検してもらっても、その後の安心を担保するものではないと言われるものに10000円も払う価値はあるの?」と感じる人も大勢いると思います。これは明確な義務になってないからややこしいのであって、本来は義務化にするべき案件です。
各給湯器の説明書には給湯器の設計標準使用期間についての説明が掲載されており、そこには給湯器の大まかな寿命が10年と言われている理由について書かれています。さらに「適切な点検をすることなく、この期間を超えて使用すると、経年劣化による発火・けが等の事故に至るおそれがあります」とまで書かれています。
仮に事故に繋がってしまった時に「点検を受けていないのだから仕方がない」と言われてしまう可能性があるのであれば、これは点検を受けなければならない理由になるのではないでしょうか。