このページでは給湯器の空焚きを防ぐ方法について記載しています。
もくじ
給湯器の空焚きを防ぐ方法
空焚きとは?
空焚きとは「本来であれば水が入っている状態のものを、中身が空の状態で熱してしまうこと」を指します。鍋やフライパンでも水が入った状態で加熱するのと空の状態で加熱するのとでは、熱の持ち方に差が出るのは火を見るよりも明らかです。
給湯器において空焚きを防ぐにはちゃんと通水した状態で動作させることが重要なのですが、多くの給湯器は通水していないと燃焼動作しない構造になっているため、基本的には空焚きを気にする必要はありません。
ただし石油給湯器のセミ貯湯式やバランス釜などの一部の機種では、空焚きのリスクについてしっかりと理解しておく必要があります。
空焚きを防ぐ方法
- 断水などがあった場合は配管内の空気を抜いてから使用する
- お風呂を沸かす際は必ず浴槽内に水が入った状態で使用する
- 水抜きした後はちゃんと通水してから使用する
空焚きしてしまう最も大きな原因は上記の3つです。特にバランス釜ユーザーが「浴槽内に水が入っていると勘違いして動作させてしまった」というケースが多いです。
それ以外では「断水の時に水を使おうとしたことで配管内に空気が入り、断水から復旧した際にエア抜きを怠った」とか「水抜き作業をした後にエア抜きを怠った、通水せずに使用してしまった」というケースが考えられます。
いずれにしてもセミ貯湯式の石油給湯器やバランス釜で見られるケースであり、直圧式の給湯器では見られない不具合です(直圧式給湯器の場合はそもそも配管内に水がないと動作しない構造になっています)。
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空焚きをしてしまった時の対処法
空焚きしてしまうことの問題点は、本来なら熱交換器やパイプに水が入っているのにも関わらず、水がない状態で燃焼してしまうことで熱交換器やパイプが過剰に熱を持ってしまうことです。
熱交換器やパイプ類は銅やステンレスで構成されていることがほとんどで、水が入っていなければどこまでも熱くなります。それによって安全装置が作動するというわけです。
この時、安全装置が出すエラーはE200やE140などが考えられます。これらの安全装置が動作してしまった場合、ユーザー側で復旧させることはできず、多くの場合で部品交換が必要になるので直ちにメーカーに連絡してください。
空焚きが原因の場合はユーザーの使用方法に問題があることが多く、この場合は賃貸物件であっても修理費用がユーザーに請求される可能性があります。また、ユーザーの過失の場合は保証も適用されません。