このページでは給湯器が雨の日に調子が悪くなる理由について記載しています。
もくじ
給湯器が雨の日に調子が悪くなる理由
一部の機種では出力を低下させる
一部の給湯器は雨が強くて湿気が高い場合に、漏電を防ぐために出力を抑える仕組みがあるようです。該当機種の場合は雨が強い日は給湯器の調子が悪くなることも考えられます。
雨の影響で給湯機器内の湿度が高くなります。その場合、給湯機器は感電防止など安全のため一時的に機能を低下させます。それにより、点火しなくなったり点火しづらくなる可能性があります。
NORITZ – 点火不良時に出る故障(エラー)表示例
経年劣化の一部で考えられる
給湯器には雨の日になるとエラーを出したり、上手く着火できなくなる症状があると言われていますが、基本的には外装部に損傷がない限りは考えにくい症状です。
とは言っても実際に「雨の日になると給湯器の調子が悪い」と感じているユーザーは多く、総じて使用から7年以上が経過していることが多いため、経年劣化の一部で給湯器の点火動作が天候に左右される可能性があります。
給湯器は湿気、湿度の影響を受ける?
「湿気があると点火しにくくなるのでは?」という理屈も分からなくはないものの、給湯器はマッチで火をつけるような点火方法ではないため、外で雨が降っていたということが直接的な点火不良には結びつきません。
給湯器メーカーは、雨で給湯器内の湿度が上がることを点火不良の原因としています。しかし水漏れしながらも燃焼できる給湯器も多く、どのような機種でどのように感電防止の機能が働くかなどはブラックボックスとなっているため「メーカーがそう言ってるから正常だ」と判断するのは危険です。
たまたま雨の日に調子が悪くなっているパターン
もし給湯器の外装が腐食していてそこから雨水が入り込んでいる等の状況であれば、雨の日に調子が悪くなるということも考えられますが、そうでもなければユーザーの気のせいであることも多いです。
気のせいと言うのは「本来は天気の良い日も良くない症状が出ているけど、たまたま雨の日にだけ悪い症状が出ている」というパターンがあるのではないでしょうか。使用年数が経っている場合は、給湯器メーカーの点検を受けた方がいいかもしれません。
後述しているリモコン系統の不具合については、これに該当する可能性があります。
給湯器が雨の日に調子が悪くなる場合に多い症状
点火不良系のエラー
雨の日に多いとされている不具合は、主に点火不良系の不具合です。しかし、雨が降ったことが原因で部品交換に繋がるケースは「経年劣化」のみです。
メーカーが言うように雨の日は感電防止が働いて能力が低下するのであれば、イグナイタと呼ばれる点火装置を交換したところで症状が改善することは考えにくいと言っていいでしょう。
メーカーサービスから部品交換を提案された場合は、給湯器全体が経年劣化している可能性があります。この場合は使用年数と相談し、場合によっては修理ではなく買い替えの方向で考えた方がいいかもしれません。
リモコンや電源系統の不具合
- リモコンが付いたり消えたりする
- リモコンが勝手に消えていることがある
- E760を表示することがある
雨の日になるとリモコンの調子が悪いという不具合も多いです。この場合は「普段から調子が悪いんだけど雨の日は特に調子が悪い」というケースが多く、普段はあまり再現しない不具合が雨の日は再現しやすくなることがあります。
よくある事例はリモコン線の腐食です。屋外設置の給湯器でリモコン線が腐食している場合、接触不良の症状が出ることがよくあります。この場合は湿度の高さに影響が出ることも少なくありません。
給湯器の外装部に腐食や損傷がないかを点検する
雨の日になると給湯器の調子が悪いという場合は、給湯器の外装部に異変がないかどうかを確認してください。
もしこれまでに修理をしたことがあったり、給湯器のフロントカバーを開けたことがあるという場合は、フロントカバー部分のパッキンに傷みがあって雨水が侵入していないかどうかも確認してください。
囲いを付ける場合は施工不良に注意
屋外設置型の給湯器に多いのが、直接雨風が当たることを気にして囲いを付けるというケースです。
給湯器は直接雨風が当たっても10年程度は問題なく使用できるような耐久性を持っていますが、屋外の給湯器を囲いたがるユーザーは少なくありません。
開口部を広くとって排気が十分に出ていけるようにする分には囲っても結構ですが、開口部の取り方が甘ければ不完全燃焼による故障リスクが高まりますし、囲わなくても大丈夫な作りになっています。