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給湯器に搭載されている安全装置の種類

給湯器に搭載されている安全装置の種類 安全装置の応急処置が難しい理由

このページでは給湯器に搭載されている安全装置の種類について記載しています。

給湯器に搭載されている安全装置の種類

過熱防止装置(温度ヒューズ)

給湯器の中で熱くなる部品付近に搭載されている安全装置です。火に当たると焼き切れて、給湯器の運転を停止するヒューズが採用されています。

この安全装置自体が弾力性のあるコードのような見た目をしており、熱くなる部品の近くにあることから「経年劣化で固くなり、抵抗値不良を起こす」ということが珍しくありません。

断線、あるいは接触不良でE140を出します。ノーリツ、リンナイ共に共通です。

経年劣化の影響を受けやすい安全装置のため、使用年数が経っている給湯器で温度ヒューズが故障した場合、修理だけじゃなく給湯器自体を買い替える方向からも検討することをおすすめします。

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立ち消え安全装置

給湯器が燃焼している状態で何らかの原因でその火が消えてしまった場合に、ガスが出続けるということがないように運転を停止する安全装置です。バーナー部に搭載されており、この部品に直接火が当たるかどうかで判定しています。

一時的な症状としては強風の影響を受けて作動する可能性がある他、経年劣化で多く見られるのが「バーナー部の詰まりによって立ち消え安全装置に火が当たらない」という症状です。

立ち消え安全装置が作動した場合はE121を出します。ノーリツ、リンナイ共通で、給湯・ふろ・暖房いずれの回路で発生したかによって末番号が変わります。

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サーミスタ

主に温度を測定している部品です。給湯器の正常な制御からは考えられない温度のお湯が出湯されたり、お風呂が人が入る温度とは思えないほど高温だった場合等にエラーを出して運転を停止します。

給湯残火安全装置(ハイリミット)

熱交換器やバーナーに搭載されており、空焚きや残火を検知する目的で搭載されています。

残火とは「給湯器の燃焼が終わったのにもかかわらず失火しなかった状態」を指し、主に熱交換器やバーナーの詰まり部分に火が燃え移って消えないような状態のことです。

そうなってしまうと熱交換器内の水がずっと熱される状態になってしまい、いずれ沸騰してしまうことが想定されるため、それを防ぐための安全装置です。

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対震自動消火装置

石油給湯器のみに搭載されている安全装置です。地震や衝撃を検知すると作動するとE100を出して、給湯器の運転を停止します。

屋外設置の給湯器の場合、経年劣化で耐震自動消火装置自体が錆びて故障してしまうケースがあります。

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オイルセンサー

石油給湯器のみに搭載されている安全装置です。給湯器内部で灯油漏れを検知するとE800を出して、給湯器の運転を停止します。

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安全装置の応急処置は不可

給湯器の安全装置は「作動=故障」になることが多く、安全装置が作動した原因を取り除いたうえで安全装置そのものの交換も必要になります。

そして給湯器の機種によって搭載されている安全装置が同じものとは限らず、修理業者の方でもすべての安全装置を所有しているとは限らないため、修理するまでまったくお湯が使えないというのが難点です。

そして各メーカーは応急処置を一切認めておらず、理論上は「別の給湯器の安全装置を一時的に取り付ける」ということが可能なものの、それを禁止しています。安全装置系のエラーが出た場合は、仮にリモコンの電源入り切りで復旧したとしてもメーカーに連絡して点検してもらうことをおすすめします。

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